「感情」を感じて受け入れると、もう一つ楽になる
2017.04.22(土)
今日はこれまで気づくことを避けていた感情に向き合うことになったお話しです。
それは数日前に受講した講座の休憩時間に、どうしても聞いて欲しいという気持ちが湧いて来て
「3分間だけで良いので人の悪口を言いたい」と講師に申し出ました。
講師は「聞き流すのは勿体ないので、きちんと聴きます」と言われ、私は溜まっていた不愉快だと感じて
来たものを思い切って一通り話しました。
講師は「そのお話し、ちゃんと聴きましたよ」そして次に言葉を声に出して言うだけで良いので
「私はその人を許します」と言うように私に促したのです。
私は少しの動揺を感じながら、心の中で何度も何度も唱えてみるのですが、どうしても声に出せませんで
した。何分経ったでしょうか?どうしても声に出せない自分を仕方ないと受け入れて「今は声に出して言
えません」と言いました。
講師は「そうですか。今は言えないのですね」と優しくそのまま受けとめてくれました。
ところが「今は言えない自分」をそのまま受け入れて貰い自分も受け入れると、突然、どうしても言えな
かった「私は許します」という言葉がさらりと私の口から出て来たのです。
う~ん!!不思議なものですね。もっと深く重~いものを抱えていたと思い込んでいたのに!!
今現在「許せない」と思う人に出会うのは、実は自分の中に何か(または誰か)に対して「許せない」
ものが未消化なまま残っているせいであり、その課題をきちんとクリアしない限り何度も形を変えては
現れるものですが、気づいてみると、私の「許せない」という気持ち(反応)の中には「失望感」「怒り」
「淋しさ」「悲しみ」「悔しさ」「切なさ」等のさまざまな感情が溢れていたのです。
場面・場面で自分の中に湧いて来る感情をそのまま素直に表現して、もっと関わりをあきらめなければ
「許せない」などと傲慢な気持ちにまではならなかったのにと気づきました。
そして更に、そんな感情が出て来るのにも訳があるのです。私の場合は「仲良くなりたい」「わかり合い
たい」「一緒にやりたい」等々の願望が私の思うほどには満たされなかったからです。
そしてまた一つ気づくのです。「私は人に対して凄く期待してしまうんだな~」
「でもやっぱり人が好き!!!」
日常の中で起こるいろんな事に対して感情は自然に湧いて来るものです。
生き辛くしているのは、感情を抑えて表現しなくなったまま体の中に溜めてしまっているからなのです。
それでも感情は湧いて来てしまうので、クセになった抑えと引き換えに不自然な反応が出てしまうのです。
感情は瞬間、瞬間感じてさえいれば流れていくものなのですが、感じるのさえ難しかったり苦しい場合、
何処かの時点で感情を抑えたり感じないようにした原因(傷ついた体験)が必ずあります。
セラピーでもお話しをお聴きしていると、ご本人は自覚されていなくても必ず苦しさの元々の原因が現れて
きます。
その原因をご一緒に感じたり、考えたりして癒されていく中で必ずご自分の中から腑に落ちる答えや
新しい方向が現れてくるのです。私も、もっともっと自分の中に留まり続け、いろんなことを感じ続けたい
と思っています。