息子に教えられたこと・学んだこと
2017.05.28(日)
息子がお腹の中に居た時、私はこれまでになく体調も良く、毎日ルンルンした気分で過ごしていて、胎教に
良いといわれていたモーツァルトを聞かせたりもしていたのですが、お腹の中で動き始めたある日ふと気づ
いたのです。モーツァルトを聞かせていると、とても静かになるのに、当時デビューしたばかりの榊原郁恵
ちゃんの曲が聞こえるとポコポコお腹を蹴ってくるのです。
不思議に思って探求好きな?私達は色んな音楽を聞かせてみましたが、郁恵ちゃんの声やリズムが好きなの
か必ずポコポコ合わせて蹴るのです。
それまでもがまちゃんも一緒にずっと話しかけていましたが、音楽にこんなに違う反応をすることに驚き
胎児は全く一人前の人間だし、好みもはっきりあることを改めて教えられました。
それから6年、私は彼の為に「これが良いかしら?あれが良いかしら?」と思いつくままに「愛情」という
名のエネルギーを注いでいました。酷いことをしているという意識は全く無く、私にとっては幸せな日々
だったのですが・・・・。
ところがある日、6歳の息子に「お母さんは優しいということを知らないんだね」と言われ、その言葉に驚
きながらも「じゃあ、優しいってどんなの?」と聞くと「その人がして欲しいことをしてあげるのが優しい
ってことだと僕は思うけど、お母さんは自分がしてあげたいことを僕にする。そんなお母さんだったら僕は
いらない」と。
そしてその日を境に「良い子?」だった息子は家では赤ちゃん帰りしたり、荒れたり?でがまちゃんと二人
で応戦(^○^)したものです。「優等生?」だった幼稚園でも色々しでかしたりしたようですが、暖かく受け
止め見守って頂いた以上に私にも「お母さん、大丈夫ですからね」との温かい言葉をかけて頂き、今でも
先生方には本当に感謝しています。
お腹の中から自分の好みさえわかる胎児に一人前の人間を感じたにも関わらず「親の愛情」という名の下に
一方的に押しつけてしまったと気づいた私は、大いに反省すると同時に「このままじゃ拙い。どうしよう。
何とかしなきゃ」とまたお決まりの私のパターンが働き出したのです。
どれくらい本を読み漁ったかしれませんし「今度はちゃんとしなきゃ!」と子育てに関する講座やワーク
ショップに出かけて色んな知識を得ては、またエネルギッシュに息子に働きかけて反発され・・・を2~3
年繰り返していたある日、漸く気づいたのです。「そうだ、答えはこの子の中にある」と。
何と愚かな母でしょう。
漸く気づいた私はそれからはギクシャクしながらも、彼だけに向き合ってきました。「まずかったかな?」
と思った時はいつも「フォローの手紙」を書き続け「大丈夫、彼は大丈夫!!」と自分に言い聞かせたもの
です。
「愚かな母」だった私が子育て中のお母さんに言えることは「子どもが育っていく中での筋道としての、
きちんとした知識」を持ちながらも、大事なのは持って生まれた個性(感受性)をかけがえのない宝物と
して受けとめ、愛し、どこまでも信頼し続けられるか?と親としての自分に問いかけられているということ。
これが「子育ては自分育て」ということなのだと思います。
そして私には少し欠けていたことですが「色んなことがあるのが当たり前」と大らかに構え、立派な子を
目指すのでは無く、そのままで幸せな(子・家族)で在るために全てを楽しめたらステキですね。
あっちブレ、こっちブレした「愚かな母」に育てられた息子ですが、ありがたいことに、いつも周りの方に
恵まれたお蔭もあって、自分のやりたい事には積極的に取り組み、私達両親との距離感は絶妙に取りながら
も優しい気遣いもできる息子に育ってくれました。
今、子育てに悩んでいるお母さん、私もここまで来れましたよ。一人で悩まないで一緒に考えていきま
しょう。
本来子どもは「愛そのもの・キラキラ輝く宝です」きっとその子の花を咲かせてくれます。
親はあくまでも応援団でしかありません。「スペース・わ」はそんなあなたの応援団です。